Access で動いている。
作った人は、もういない

この状況で最初に知っておくべきことが一つあります。 Access は、ファイルそのものが設計図を兼ねています。 作った会社が廃業していても、担当者が辞めていても、中に何があるかは読み取れます。

まず、拡張子を見てください

話が進むかどうかは、ここでほぼ決まります。

読めます

  • .mdb(Access 2003以前の形式。今も現役で多い)
  • .accdb(Access 2007以降)

テーブル・項目・件数・リレーション・クエリ・フォーム・レポート・VBAモジュールの構成が取り出せます。 パスワードが掛かっている場合は、それを外せる方がいれば読めます。

読めません

  • .mde / .accde(ソースを落としたコンパイル済み)
  • .exe で配られている独自のソフト
  • 破損して Access 自体が開けないファイル

この場合は、画面と帳票と実際の操作から逆に組み立てることになります。できないわけではありませんが、 時間のかかり方が一段変わります

読めるかどうかは、今この場で確かめられます

ブラウザだけで動く棚卸しツールを置いています。ファイルはサーバに送られません—— 受け取る口をこちら側に作っていないので、送りようがありません。読ませると、テーブル・項目・件数・繋がりと、 使われていない疑いのある箇所が出ます。

棚卸しツールを開く

移行すべきか、Access のままでいいか

結論から言うと、動いていて誰も困っていないなら、触る理由はありません。 開発会社は「移行すべき」と言いますが、それは売る側の立場です。判断の分かれ目はここです。

移行を考えたほうがいい

  • 同時に使う人が増えて、競合・破損・「誰かが開いてると入力できない」が起きている
  • ファイル共有のために、古いWindowsのPCを1台だけ捨てられずにいる
  • 税率・様式・保存要件の変更を、そのつど手作業で回避している
  • 外出先や別拠点から使いたいのに、社内のPCでしか動かない
  • データが数万件を超えて、動作が目に見えて重い
  • 直したい要望が溜まっているのに、触れる人がいなくて止まっている

急がなくていい

  • 使っているのが1〜2人で、1台のPCで完結している
  • 法令に関わる帳票を出しておらず、様式の変更に追われていない
  • 直したい要望が特に無く、動いているままで足りている
  • データが数千件程度で、速度に不満が無い

この場合でも、中身の棚卸しだけは今やっておく価値があります。 分かる人が減っていく一方だからです。棚卸しは移行の決断とは切り離せます。

止めずに移す順番

いっせいに切り替える進め方は取りません。戻れなくなるからです。 現行の Access を動かしたまま、片方ずつ移します。

1

構造を取り出す

テーブル・項目・リレーション・クエリ・フォーム・VBA。現行を動かしたまま、ファイルのコピーだけで済む

2

使っている所を選ぶ

棚卸しの結果を持って、使っている人に聞く。ここだけは機械では分からない

3

データを外に出す

中の数年分を、Access 抜きで読める形にしておく。ここまでで最悪の事態は防げる

4

画面を1つずつ移す

入力が多い画面から。両方を動かしながら、慣れた順に切り替える

5

止める判断をする

全部移してから止める。移せなかったものが残ったら、それは残す理由がある部分

実績について、正直に書いておきます

他社の Access を引き取って作り直した実績はゼロです。 お見せできるのは、Excel と人の記憶で回していた自社の業務を読み解いて動く画面にした2件と、 Access のファイルから構造を取り出す棚卸しツールだけです。 道具と手順はありますが、他社のシステムを引き取った経験はありません。ここを踏まえて判断してください。

移す先は、先に決めません

「クラウドにしましょう」「kintone でどうですか」から入ると、 合わない部分が終盤に出てきて止まります。 合わない部分はたいてい、どこにも書かれていない部分です。だから順番は逆で、 棚卸しで何があるかを出してから、それが乗る先を選びます。

既製のサービスに乗せる

項目や運用が素直なら、これがいちばん安くて速い。合わない部分がどれだけあるかは、棚卸しをすれば先に分かります。

Webシステムとして作る

自社独自のやり方が業務の強みになっている場合。Mercury-Link や SolarEstimate はこの形です。

両方を組み合わせる

会計や販売管理は既製品に寄せ、独自の部分だけ作る。実際にはこれが多くなります。

そもそも「なぜ誰も直せなくなるのか」という構造については、 お困りごと06「古いシステムを、もう誰も直せない」 に書いています。

よくいただく質問

作った会社が廃業していて、ソースコードもありません。それでも移行できますか

できます。Access はファイル(.mdb / .accdb)そのものが設計図を兼ねているためです。テーブル・項目・件数・リレーション・クエリ・フォーム・レポート・VBAモジュールの構成は、作った人がいなくても取り出せます。読めないのは、ソースの残っていないコンパイル済みの .mde / .accde や、パスワードで保護されたファイルです。まずは拡張子を教えていただければ、どちらに当たるかその場で判断できます。

Access のまま使い続けてはいけませんか

いけないということはありません。1〜2人が1台のPCで使っていて、法令に関わる帳票を出しておらず、直したい要望も特に無いなら、動いているものを触る理由はありません。移行を考えるべきなのは、同時に使う人が増えて競合や破損が起きている、ファイル共有のために古いWindowsを1台だけ残している、制度変更に手作業で対応している、といった場合です。判断の分かれ目はページ内に一覧で書いています。

移行するといくらかかりますか

棚卸しの前は出せません。金額は作る範囲で決まり、範囲は「いま何があって、そのうちどれが実際に使われているか」が分からないと決められないためです。ただし Access の場合は構造を機械的に取り出せるので、範囲を決めるまでが他の老朽システムより速く進みます。棚卸しを見てから判断していただければ十分で、そこまでは無料の範囲に入れています。

今の Access を止めずに移行できますか

できます。最初にやるのはデータを読み取れる形で外に出すことで、これは現行のファイルを使ったままできます。新しい仕組みができるまでは両方を動かし、画面ひとつずつ移していきます。ある日いっせいに切り替える進め方は、戻れなくなるので取りません。

全部を作り直すことになりますか

なりません。長く使われた Access ほど、作られたが今は使われていないクエリやフォームが積み上がっています。棚卸しでそこを分けると、対象が想定よりかなり小さくなることが多い。全部を作り直す前提で見積もると金額が大きくなりすぎて、結局「今のまま様子を見る」に戻ります。

Access の移行実績はありますか

ありません。他社の Access を引き取って作り直した実績はゼロです。お見せできるのは、Excel と人の記憶で回していた自社の業務を読み解いて動く画面に置き換えた2件(SolarEstimate、Mercury-Link)と、Access のファイルから構造を取り出す棚卸しツールです。ツールはこのページから今すぐ試せます。実績が無いことを踏まえて判断してください。

拡張子を教えていただければ、見通しをお返しします

初回の棚卸しは無料です。何で動いているか(.mdb / .accdb / .mde / それ以外)、何人で使っているか、いま何に困っているか。30分オンラインで伺って、「読み取れるのか、画面と帳票から組み立て直しになるのか」「そもそも移行すべきか」の見立てをお返しするところまでが無料の範囲です。

  • 1 下のフォームを送る。箇条書き1行で構いません
  • 2 30分オンライン。資料の準備は不要。いつもの帳票をそのまま見せてください
  • 3 見立てを無料でお返し。進める場合の概算費用もこのとき出します

代表の水野が直接読み、2営業日以内に返信します。無理な売り込みはしません。 お急ぎならお電話でも:050-5473-9708

お困りごとシリーズ

台帳をぜんぶ見る

症状ではなく「これは何の問題なのか」を定義し、実際に見えるようにしたところまでを1本ずつ書いています。

どのお困りごとから入っても、進め方は同じです。 経営のお困りごとに伴走する進め方 にまとめています。