請求書を出したあと、
入金予定を手で打ち直している。
請求書のデータはもう手元にあるのに、集金予定表は別のシートに一から手入力する。 取引先が200社あれば、それだけで毎月1時間以上。 月末に必ず来て、必ず同じだけかかります。
このページでは、架空のサンプル3ファイルと、そのまま貼れる指示文を配っています。 ダウンロードして、お使いのAIに投げてみてください。費用も相談も要りません。
これは何の問題か
入力が遅いのではありません。
請求と入金が、別の場所にあるからです。
集金予定表づくりが重いのは、打つ量が多いからではありません。 請求書は自社の販売システムにあり、入金は銀行の明細にあって、 この2つを繋ぐ共通の番号がどこにも無いからです。 繋いでいるのは、担当者の頭の中にある「この振込名義はあの会社」という対応表だけ。 だから他の人には代われないし、その人が休むと止まります。
転記が自動になると、この作業は数分になります。 ただし「この振込名義はあの会社」の判断は、まだ人の中にあります。 ここをどう扱うかが、実際にやってみると一番の山になります。下でそのまま見せます。
この形の作業は、東京大学 松尾豊教授の講義でも取り上げられていました。 茨城県のある会社の経理部門で、請求書のあとに作る集金予定表に毎日1時間ほどかかっていたものが、 元のファイルと完成形の見本をAIに渡すだけで1分で出た、という場面です。 これは他社の事例で、当社が関わったものではありません。 同じことを自分の手で確かめられるように、こちらで架空のサンプルを用意しました。 詳しくは AXの現在地 に書いています。
3つのファイルを、AIに渡すだけ
元になるデータと、こう出してほしいという見本。この2種類を渡すのがコツです。 全て架空のデータで、実在の会社とは関係ありません。
まず、これだけ貼ってみてください
添付した3つのExcelから、集金予定表を作ってください。 ・請求一覧_サンプル.xlsx … 7月分の請求一覧(元データ) ・入金一覧_サンプル.xlsx … 8月の入金明細(銀行から落としたもの) ・集金予定表_見本.xlsx … こういう形で出してほしい、という見本 見本の列の並びと項目名に合わせて、Excelファイルで出してください。 請求と入金を突き合わせて、入金済・一部入金・未入金が分かるようにしてください。
1分ほどで表が出ます。ここまではAX1〜2の範囲で、自分たちだけでできます。
たぶん、そのままでは合いません
表は出ます。でも金額が合わない行が残るはずです。それが正常です。 サンプルには、実際の経理で毎月起きていることを仕込んであります。 20本の請求のうち、金額がそのまま一致するのは7本だけ—— しかもそのうち1本は、社長個人の名前で振り込まれています。
振込名義に会社名が無い
「カ)ヤマダシヨウテン」と「山田商店株式会社」を繋いでいるのは、担当者の頭の中だけです。
社長個人の名前で振り込まれる
「マツカゼ タロウ」。得意先一覧のどこを探しても出てきません。
2本の請求が1回で払われる
合計額でしか一致しないので、組み合わせを探さないと見つかりません。
550円だけ足りない
振込手数料が引かれています。未入金でも一部入金でもなく、実質は入金済です。
請求額に届かない入金がある
こちらは本物の一部入金。残額を追いかける必要があります。
請求一覧に無い入金が混ざる
前月分の遅れ入金や別件。捨てると後で困るので、分けて残す必要があります。
ここから先が、本当の仕事です。
手を動かす仕事から、決める仕事に変わります。
手数料の550円をどう扱うか。名義が分からない行を勝手に推測させるか、止めさせるか。 これは技術ではなく、会社としての決めごとです。 決めて指示に書けば、AIはその通りに動きます。書かなければ、それらしく埋めて返してきます。 松尾先生が「指示の内容で動きが変わる」と言われていたのは、まさにここです。
2回目は、ルールを足して投げます
突き合わせのルールを決めます。 1. 得意先の対応づけ 入金明細に得意先名はなく、振込依頼人名(カナ)しかありません。 請求一覧の得意先名と読みで対応づけてください。 「カ)」「ユ)」「(カ」は株式会社・有限会社の略です。 個人名で振り込まれている場合があります。判断できない行は勝手に決めず、 「要確認」として別のシートに分けてください。 2. まとめ入金 1回の入金で複数の請求をまとめて払ってくる先があります。 合計が一致する組み合わせを探して、請求番号をカンマ区切りで並べてください。 3. 振込手数料 請求額より550円少ない入金は、手数料を引かれたものとして 「入金済(手数料差引)」にしてください。差額はマイナスのまま残してください。消さないでください。 4. 一部入金 請求額に満たない入金は「一部入金」とし、残額を差額に出してください。 5. 対象外 今回の請求一覧に無い入金(前月分など)は集金予定表に入れず、 「対象外」シートに分けて残してください。捨てないでください。 金額は1円単位で、丸めないでください。 最後に、判断に迷ったところを箇条書きで教えてください。
最後の一行——「判断に迷ったところを箇条書きで教えてください」——を必ず入れてください。 AIはもっともらしく間違えます。迷ったところを申告させておくと、 確かめる場所がその数行に絞れます。担当者の仕事は、打つことから確かめることに変わります。
毎月これを続けるかどうか
毎月ファイルを貼って指示を出す形でも、1時間は数分になります。それで十分なら、それで構いません。 わざわざシステムを作る必要はありません。
ただし、請求と入金が別の場所にある構造は変わっていません。 件数が増えるほど「要確認」の行が増えて、確かめる時間が戻ってきます。 そこまで来たら、突き合わせ自体が要らない形に業務を組み直す段 ——AXで言えばAX3——に進む価値が出ます。
お困りごと02:案件の利益が締めてからしか分からない
同じ構造の、もう一段大きい版です。見積・原価・入金が別々にあるので、月末まで突き合わせられない。
Mercury-Link(自社の工事で稼働中)
四か所に散っていた数字を1つの画面に集約したもの。突き合わせる作業そのものを消しにいった例です。
なお、同じものを何社にも導入した実績はありません。お見せできるのは、自分たちで作って運用しているものだけです。
自社の本物のデータでやる前に
このページのサンプルは、全て架空です。
会社名も金額も日付もこちらで作りました。当社のサーバにファイルを受け取る仕組みはありません (ダウンロードするだけのページです)。まずはこれで手順を確かめてください。
「学習に使わない」設定を先に入れる
業務向けのプランにはほぼ付いています。顧客の情報が学習に回るのが気になるなら、そこにチェックを入れれば済む話です。
どこまで読ませてよいかを、会社として決める
社員一人ひとりに判断させると「分からないからやめておこう」になります。線を引いておくほうが現場は動けます。経済産業省や業界団体が雛形を公開しているので、最初は真似で構いません。
出てきた表は、必ず人が確かめる
もっともらしく間違えます。迷ったところを申告させておけば、確かめる場所は数行に絞れます。
よくいただく質問
サンプルは本物のデータですか
全て架空です。会社名・金額・日付はこちらで作りました。ただし「合わなさ方」は現実に合わせてあります。振込名義がカナで法人格が略される、社長個人の名前で振り込まれる、複数の請求をまとめて払われる、振込手数料が引かれている、一部だけ入金される、前月分の入金が混ざる——このあたりが実際に手を止めさせている原因です。
どのAIを使えばいいですか
ファイルを読み込めるものであれば、どれでも構いません。ChatGPT でも Claude でも、業務向けプランなら表計算ファイルを添付して指示できます。特定の製品を勧めるページではないので、いま会社で契約しているものでそのまま試してください。契約がまだなら、そこがAX1です。
自社の本物のデータでやっても大丈夫ですか
設定を先に確認してください。業務向けのプランには「入力したデータを学習に使わない」設定がほぼ付いています。そこにチェックを入れたうえで使ってください。あわせて、どこまで読ませてよいかの線を会社として決めておくことをお勧めします。社員一人ひとりに判断させると、迷って結局やらなくなります。まずはこのページの架空サンプルで手順を確かめてから、自社データに移るのが安全です。
毎月これをやり続けるのですか
毎月ファイルを貼り付けて指示を出すのでも、1時間が数分にはなります。ただし請求と入金が別の場所にある構造は変わっていません。件数が増えるほど「要確認」の行が増え、確かめる時間が戻ってきます。毎月必ず発生する作業なら、突き合わせ自体が要らない形に業務を組み直す段階(AX3)に進む価値があります。
これは御社の実績ですか
違います。このページで配っているのは架空のサンプルと指示文で、どこかの会社に導入した話ではありません。当社が実際に作って運用しているのは、見積・原価・入金が別々だった工事業務を1本に通した Mercury-Link と、図面から見積を作る SolarEstimate です。同じものを何社にも導入した実績はありません。
やってみて、詰まったところから話しましょう
初回の棚卸しは無料です。試した結果のスクリーンショットだけでも構いません。毎月どれだけ時間がかかっていて、どこまで自動にすると効くのか。30分オンラインで伺って見立てをお返しするところまでが無料の範囲です。今のやり方で足りるなら、そうお伝えします。
- 1 下のフォームを送る。箇条書き1行で構いません
- 2 30分オンライン。資料の準備は不要。いつもの帳票をそのまま見せてください
- 3 見立てを無料でお返し。進める場合の概算費用もこのとき出します
自社がどの段にいるかは AXの現在地 で確かめられます。
お困りごとシリーズ
台帳をぜんぶ見る症状ではなく「これは何の問題なのか」を定義し、実際に見えるようにしたところまでを1本ずつ書いています。
ホームページはある。でも、問い合わせが来ない
問い合わせ数だけでなく、商談・受注につながる場所まで育てる
見せられるもの:Mercury PDCE(0件 → 半年 → 月30件) 07新サービスを作っても、客が来ない
発注者が探す市場かを、作る前に確かめられていない
見せられるもの:Mercury PDCE(0件 → 半年 → 月30件)請求書を出したあと、入金予定を手で打ち直している
請求と入金が別の場所にあり、繋いでいるのが担当者の頭の中だけ
人を増やしても、現場が楽にならない
人手不足ではなく、時間帯ごとの配置が見えていない
見せられるもの:168時間 配置ビュー 02案件の利益が、締めてからしか分からない
見積・原価・入金が別の場所にあり、突き合わせが月末しかできない
見せられるもの:Mercury-Link 03ベテランの頭の中にしか、正解がない
文書がないのではなく、文書に聞けない
見せられるもの:マニュアルRAG 06古いシステムを、もう誰も直せない
システムが古いのではなく、仕様がプログラムの中にしかない
見せられるもの:業務ファイル棚卸しツールどのお困りごとから入っても、進め方は同じです。 経営のお困りごとに伴走する進め方 にまとめています。 そもそもAIをどこから始めればいいか決まっていない場合は、 AXの現在地 (松尾豊教授のAX1〜5で自社の位置を決める)から読んでください。