お困りごと 14

機械の動きと人の動き、並べて見たことはありますか

夏になると、生産が計画に届かない。残業が増える。電気代も上がる。 三つとも、毎年のことだと片付けていないでしょうか。

生産日報も、勤務表も、電気の明細も、工場の中にすでにあります。 ただ、見ているのは製造、総務、経理と別々の人で、 同じ時間軸に並べて見たことのある工場は多くありません。

並べて何が出てくるかは、並べるまで分かりません。暑さかもしれないし、段取りかもしれないし、人の置き方かもしれません。 当社が引き受けるのは、その並べる作業です。 去年の夏のデータを送っていただければ、一枚にしてお返しします。

夏の三つの数字は、別々の問題なのか

多くの工場では、三つはそれぞれ別の理由で説明されています。

生産

「夏はペースが落ちるもの」

残業

「計画に追いつくためには仕方ない」

電気代

「単価が上がったから」

どれも間違いとは言えません。ただ、三つが一本の線でつながっている可能性もあります。たとえば、こういう筋です。

  1. 1 午後の暑い時間に、作業のペースが落ち、休憩が増え、体調を崩して休む人が出る。
  2. 2 その日の計画に届かず、夕方や休日の残業で取り返す。
  3. 3 残業の時間も機械と空調が回り続け、電気代が上がる。

この筋が当たっているかどうかは、分かりません。 確かめる材料は、去年の夏のデータとして、もう工場の中にあります。 並べてみて、暑さではなく段取り待ちや人の偏りが出てくることもあるはずです。それも、並べなければ見えなかったことです。

並べると、どんなずれが見えるか

工場全体の電気の使用量は、機械がどれだけ動いているかの代わりになります。 これと勤務表の打刻を同じ時間刻みに並べると、次のようなずれが見えてきます。

人はいるのに、機械が止まっている

段取り待ち、材料待ち、故障待ちの時間です。 人が足りないと思っていたのが、実は待っている時間の多さだった、ということがあります。

機械は動いているのに、人が薄い

特定の人に負荷が集まっている時間です。その人が休んだ日に止まる工程は、ここに出ます。

誰もいないのに、電気を使っている

夜間や休日の待機、つけっぱなしの空調です。冷やす必要があるのは、多くの場合、機械ではなく人のいる場所です。

暑い時間に、誰が何人入っているか

去年の気温は気象庁の過去データで足せます。暑い時間帯の在籍人数と生産の落ち方が重なるかどうかで、暑さの筋を確かめます。

人の動きは、時間帯ごとの人数で集計します。誰が何をしていたかは見ません。 勤務表を1週間168時間の枠に並べ直す見方は、別のお困りごとで実物を公開しています。

168時間の配置ビューを見る

去年の夏のデータで、何が要るか

夏の1か月と、比べるための春か秋の1か月があれば始められます。最初はセンサーも要りません。

勤務表(打刻の実績)

シフトの予定ではなく、タイムカードの打刻です。Excelでも、写しでも構いません。氏名は伏せたままで結構です。

電気の使用量

高圧で契約している工場なら、30分ごとの値を電力会社のサービスで見られることが多いはずです。 月ごとの明細しかなくても、季節の差は見えます。

生産日報

日ごとの生産数と、分かれば工程ごとの数です。手書きでも構いません。

ずれが見えたら、打てる手

どこで、いつ落ちているかが分かれば、工場全体に手を打つ必要はなくなります。

  • 段取りを、涼しい朝に寄せる。 暑い時間に止まっている工程があれば、作業の順番を入れ替えます。
  • 落ちている工程と時間だけを冷やす。 建物全体ではなく、人がいて、生産が落ちている場所に冷房のお金を寄せます。
  • 人のいない時間の電気を止める。 夜間や休日に使われている分は、運用の見直しだけで済むことがあります。
  • 人が薄い時間に、入れる人を足す。 増やすのは人数ではなく、その時間に入れる人です。

一人倒れれば、ラインが止まる

2025年6月から、暑さ指数(WBGT)28以上または気温31度以上の場所で続けて行う作業について、 報告の体制と悪化を防ぐ手順を事業場ごとに決めておくことが、事業者の義務になりました。 暑い時間帯に誰が何人入っているかが分かれば、どの作業が対象になるかを絞れます。 工場の中の暑さを実際に測る必要が出てきたら、次の夏にセンサーを置きます。 当社は現場のセンサーで暑さを測り、予報と重ねて表示する仕組み (heat119)を自社で運営しています。 気温と湿度からの推定値なので、正式な測定器の代わりにはなりません。

出典:厚生労働省 鹿児島労働局 職場における熱中症対策の強化について(令和7年6月1日施行)

当社がしないこと

  • 原因の断定。並べて見えるのは、ずれの場所と時間までです。なぜずれているかは、現場の方に聞いて確かめます。
  • 改善額の約束。並べる前に言える数字はありません。
  • 空調や設備の工事。設備業者の仕事です。売る製品を持たないので、特定の機器を勧める理由がありません。

去年の夏のデータを送ってください。並べて一枚にしてお返しします。

勤務表、電気の明細、生産日報のうち、手元にあるものだけで構いません。 夏と春か秋を並べた一枚を作って返すところまで、費用はかかりません。

送り方:下のフォームに、手元にあるものを一行だけ書いて送ってください。 受け取り用のあて先を返信します。ファイルはそのときで構いません。

暑さの記録は夏にしか取れません。冬のうちに去年の分を並べておけば、来年の夏は最初の月から手を打てます。

去年の夏のデータで試してみる

お困りごとシリーズ

台帳をぜんぶ見る

症状ではなく「これは何の問題なのか」を定義し、実際に見えるようにしたところまでを1本ずつ書いています。

いま読んでいるページ 14

夏になると生産が落ち、残業と電気代が増える

機械が動いている時間と人がいる時間を、同じ時間軸で見たことがない

13

毎日おなじ手順で、人がパソコンに向かっている

手順が決まって判断の要らない作業が、人の時間で回り続けている

見せられるもの:入金消込/168時間配置ビュー(自社で稼働)
12

AIが出した答えを、そのまま承認している

参考値のつもりで出させた機械の答えが、いつのまにか結論になっている

見せられるもの:入金消込(読ませるのは候補まで、確定は人)
11

人が採れない。増員という選択肢が最初から無い

足りないのは人ではなく、今いる人数で回る形に組み替えられた業務

見せられるもの:168時間配置ビュー/入金消込サンプル
08

ホームページはある。でも、問い合わせが来ない

問い合わせ数だけでなく、商談・受注につながる場所まで育てる

見せられるもの:自社サービスで0件 → 半年 → 月30件にした記録
07

新サービスを作っても、客が来ない

発注者が探す市場かを、作る前に確かめられていない

見せられるもの:自社サービスで0件 → 半年 → 月30件にした記録
09

請求書を出したあと、入金予定を手で打ち直している

請求と入金が別の場所にあり、繋いでいるのが担当者の頭の中だけ

見せられるもの:サンプル3ファイル+プロンプト(その場で試せる)
10

サーバーが古いと言われたが、どこも引き受けてくれない

サーバーが古いのではなく、Webと業務とメールが同じ場所で絡んで作業範囲を確定できない

見せられるもの:老朽サーバーのAWS移行(調査から本番切替まで)
01

人を増やしても、現場が楽にならない

人手不足ではなく、時間帯ごとの配置が見えていない

見せられるもの:168時間 配置ビュー
02

案件の利益が、締めてからしか分からない

見積・原価・入金が別の場所にあり、突き合わせが月末しかできない

見せられるもの:見積・原価・入金を1本に通した工事業務の仕組み
03

ベテランの頭の中にしか、正解がない

文書がないのではなく、文書に聞けない

見せられるもの:マニュアルRAG
06

古いシステムを、もう誰も直せない

システムが古いのではなく、仕様がプログラムの中にしかない

見せられるもの:業務ファイル棚卸しツール

どのお困りごとから入っても、進み方は同じです。 会ったあとの進み方(宿題→見積→伴走→開発→保守・運用) にまとめています。 そもそもAIをどこから始めればいいか決まっていない場合は、 AXの現在地 (松尾豊教授のAX1〜5で自社の位置を決める)から読んでください。

よくいただく質問

機械の稼働と勤務表を突き合わせると、何が分かりますか

機械が動いている時間と、人がいる時間のずれが分かります。人はいるのに機械が止まっている時間(段取り待ちや材料待ち)、機械は動いているのに人が薄い時間、誰もいないのに電気を使っている時間です。どれが出るかは工場ごとに違い、並べるまで分かりません。

夏に生産が落ちるのは、暑さのせいですか

分かりません。暑さの可能性はありますが、段取りや人の偏りが原因のこともあります。去年の夏と春や秋のデータを並べれば、落ちているのが暑い時間帯なのか、それとも別の時間なのかを、その工場の数字で確かめられます。

機械ごとの稼働データがありませんが、できますか

できます。工場全体の電気の使用量は、機械がどれだけ動いているかの代わりになります。高圧で契約している工場なら30分ごとの値を電力会社のサービスで見られることが多く、月ごとの明細しかなくても季節の差は見えます。工程ごとの動きは生産日報で補います。

従業員の監視になりませんか

なりません。見るのは時間帯ごとの人数で、誰が何をしていたかではありません。氏名は伏せたまま(Aさん、Bさん)で送っていただいて構いません。

熱中症対策の義務とは関係がありますか

関係します。2025年6月から、暑さ指数(WBGT)28以上または気温31度以上の場所で続けて行う作業について、報告の体制と悪化を防ぐ手順を決めておくことが事業者の義務になりました。暑い時間帯に誰が何人入っているかが分かれば、どの作業が対象になるかを絞れます。

空調や設備の工事もお願いできますか

いいえ。当社がするのは、データを並べて、どこに手を打つかの案を出すところまでです。工事は設備業者に頼んでください。売る製品を持たないので、特定の機器を勧める理由がありません。

去年の夏のデータを並べてほしい

初回の30分は無料です。オンラインで伺って、「数字にできるか・どこから手をつけると効くか」の見立てをお返しするところまで。合わなければそこで終わりで構いません。

  • 1 下のフォームを送る。箇条書き1行で構いません
  • 2 30分オンライン。資料の準備は不要。いつもの帳票をそのまま見せてください
  • 3 見立てを無料でお返し。進める場合の概算費用もこのとき出します

代表の水野が読み、2営業日以内にメールで返します。営業の電話はしません。 送信によりプライバシーポリシーに同意したものとします。

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