Windows Server 2016 のサポートが終わる。
困るのは OS ではなく、その上の業務システム。
新しいサーバーにするか、クラウドにするか。比べる記事はたくさんあります。 ところが実際に手が止まるのは、その手前です。このサーバーの上で何が動いているのか、全部を知っている人が社内にいない。 移す先は、移すものが分かってから決まります。
サポート終了まで、あと 96 日
何が起きる日か
2027年1月12日は「止まる日」ではなく「更新が止まる日」です
翌朝サーバーが動かなくなるわけではありません。そこから先に見つかった安全上の穴が直らなくなり、 上で動いているソフトの新しい版が対応しなくなっていきます。じわじわ効く期限です。 そして同じサーバーの上には、たいてい別の期限が重なっています。
SQL Server 2016
2026年7月14日
終了済み
Access 2021
2026年10月13日
終了予定
Windows Server 2016
2027年1月12日
終了予定
SQL Server 2017
2027年10月12日
終了予定
出典: Microsoft 製品ライフサイクル(Windows Server 2016・SQL Server 2016/2017・Access 2021)。日付は日本時間に直しています。2026年10月8日確認。
移行先の比較記事が書いていないこと
サーバーの上には、OS より古いものが載っています
Windows Server 2016 が入ったのは、だいたい 2017〜2019年ごろ。その上には、それより前から使っているものがそのまま引っ越してきています。 新しい OS やクラウドに載せられるかどうかは、OS ではなく、これらで決まります。
Access の業務アプリ
受注・顧客・在庫の管理を、社内の誰かが作ったもの。共有フォルダに置いた .accdb を何人かで開いている。作った人はもう別の部署か、退職している。
共有フォルダの Excel とマクロ
月末の集計、請求の転記、日報のまとめ。ファイルの場所が変わるとマクロが止まる。どのファイルがどれを参照しているか、一覧は無い。
SQL Server
業務パッケージや昔の社内システムの裏にいるデータベース。2016 はすでにサポートが終わっていて、OS と一緒に考えないと二度手間になる。
昔の会社が作った社内システム
作った会社と連絡がつかない、保守契約が切れている。動いているから誰も触らない。
ファイル共有と Active Directory だけなら、話は比較的まっすぐです。 手が止まるのは、上のどれかが混ざっていて、「それは移るのか」に誰も答えられないときです。
年明けまでの逆算
移す先を決めるのは、3番目です
先に移行先を決めると、載らないものが後から出てきて止まります。順番はこうです。
いま
上で動いているものを一覧にする
サーバーごとに、動いているソフト、共有フォルダ、データベース、定期的に動く処理を書き出します。分からないものは「分からない」と書いて構いません。それ自体が大事な情報です。
一覧ができたら
止められないもの・作った人がいないものに印をつける
毎日使っているか、月末だけか。止まったら誰が困るか。作った人・保守している会社に連絡がつくか。ここで、手間がかかるものと、すぐ移せるものが分かれます。
年内
移す先と順番を決める
すぐ移せるものから新しい環境へ。手間がかかるものは、作り直すか、延命して時間を買うかを決めます。全部を一度に移す必要はありません。
1月12日のあと
残ったものを守りながら移す
間に合わなかったものは、外とのつながりを絞るなどして守りつつ、順番に移します。期限を過ぎても、一覧と順番があれば落ち着いて進められます。
業者に相談するときの一枚
この表が埋まっていると、見積が早く、ぶれなくなります
どこに頼む場合でも、最初に聞かれるのはこの項目です。全部埋まっていなくて構いません。空欄がどこかが分かるだけで、相談はずっと進めやすくなります。
| 動いているもの | 誰が使うか | どのくらい | 止められるか | 作った人・保守 |
|---|---|---|---|---|
| 例)受注管理(Access) | 営業3人 | 毎日 | 止められない | 元社員(退職) |
| 例)月末集計のマクロ | 経理1人 | 月1回 | 数日なら可 | 不明 |
| 例)共有フォルダ | 全員 | 毎日 | 止められない | — |
Access や Excel の中身まで書き出したいときは、社内システムの棚卸しの手順を公開しています。
当社がお手伝いすること
状況を見ていくところまで、手順を整えて対応させていただきます
「何が動いているか分からない」という状態のまま、ご相談いただいて構いません。 上の一覧を一緒に作るところから始め、上で動いている業務システムをどう扱うか——そのまま移すか、作り直すか、しばらく延ばすか——の見立てをお返しします。
一覧を作る
サーバーの上で動いているものを、使う人・頻度・止められるかで並べます。
棚卸しの手順Access・Excel を移す
Access の業務アプリや Excel の集計を、Web やクラウドで動く形に移し替えます。
Access の移行作った人がいないものを読む
資料が無くても、動いているものから事実を拾って引き継げる形にします。
引き継ぎ・属人化古いサーバーの移行の記録はこちらに、 見積が出ない理由と調査の進め方はサーバー移行のページに書いています。
よくあるご相談
Windows Server 2016 のサポート終了について
Windows Server 2016 のサポート終了後も、サーバーは使えますか?
動き続けます。2027年1月12日は「止まる日」ではなく「セキュリティ更新が止まる日」です。翌日に業務が止まるわけではありませんが、そこから先に見つかった穴は直らなくなり、上で動いているソフトの新しい版も対応しなくなっていきます。
有償の延長セキュリティ更新(ESU)で延ばせますか?
延命の手段があっても、それは移す時間を買うものです。提供の条件と費用は Microsoft の最新の案内で確かめてください。延ばすか移すかを決めるにも、そのサーバーの上で何が動いているかの一覧が先に要ります。
サーバーの上で Access や昔の社内システムが動いています。どうすればいいですか?
OS の入れ替えより先に、そのシステムの棚卸しをします。何が・誰に・どのくらい使われていて、止められるか、作った人に連絡がつくかを一覧にします。Access 2021 は 2026年10月13日、SQL Server 2016 は 2026年7月14日にサポートが終わっていて、期限が重なっていることが多いからです。
どこに頼めばいいか分かりません。
整理してからでなくて構いません。サーバーの上で何が動いているか、状況を見ていくところまで手順を整えて対応させていただきます。初回の棚卸しは無料で、その一覧を持って他社に見積を取っていただいても構いません。
移す先を決める前に、上で動いているものを一緒に見る
初回の棚卸しは無料です。30分オンラインで、サーバーの上で何が動いていて、何を止められないかを伺います。分かっている範囲を箇条書きで結構です。「まだ急がなくていい」状態なら、そうお伝えします。
- 1 下のフォームを送る。箇条書き1行で構いません
- 2 30分オンライン。資料の準備は不要。いつもの帳票をそのまま見せてください
- 3 見立てを無料でお返し。進める場合の概算費用もこのとき出します
お困りごとシリーズ
台帳をぜんぶ見る症状ではなく「これは何の問題なのか」を定義し、実際に見えるようにしたところまでを1本ずつ書いています。
kintone を入れたが、ノーコードでは作りきれなかった
止まっているのは画面ではなく、業務の決まりごとと外とのつなぎ
見せられるもの:棚卸し手順(公開)/API で毎晩取得(自社で稼働) 16KING OF TIME の勤怠を、毎月 CSV で書き出して集計し直している
打刻は貯まっているのに、読まれるのは給与計算の日だけ
見せられるもの:KING OF TIME WebAPI で毎晩取得(自社で稼働)Windows Server 2016 のサポートが終わるが、上で何が動いているか分からない
困るのは OS ではなく、その上の業務システムの一覧が無いこと
夏になると生産が落ち、残業と電気代が増える
機械が動いている時間と人がいる時間を、同じ時間軸で見たことがない
見せられるもの:168時間配置ビュー/heat119(現場センサー・自社で稼働) 13毎日おなじ手順で、人がパソコンに向かっている
手順が決まって判断の要らない作業が、人の時間で回り続けている
見せられるもの:入金消込/168時間配置ビュー(自社で稼働) 12AIが出した答えを、そのまま承認している
参考値のつもりで出させた機械の答えが、いつのまにか結論になっている
見せられるもの:入金消込(読ませるのは候補まで、確定は人) 11人が採れない。増員という選択肢が最初から無い
足りないのは人ではなく、今いる人数で回る形に組み替えられた業務
見せられるもの:168時間配置ビュー/入金消込サンプル 08ホームページはある。でも、問い合わせが来ない
問い合わせ数だけでなく、商談・受注につながる場所まで育てる
見せられるもの:自社サービスで0件 → 半年 → 月30件にした記録 07新サービスを作っても、客が来ない
発注者が探す市場かを、作る前に確かめられていない
見せられるもの:自社サービスで0件 → 半年 → 月30件にした記録 09請求書を出したあと、入金予定を手で打ち直している
請求と入金が別の場所にあり、繋いでいるのが担当者の頭の中だけ
見せられるもの:サンプル3ファイル+プロンプト(その場で試せる) 10サーバーが古いと言われたが、どこも引き受けてくれない
サーバーが古いのではなく、Webと業務とメールが同じ場所で絡んで作業範囲を確定できない
見せられるもの:老朽サーバーのAWS移行(調査から本番切替まで) 01人を増やしても、現場が楽にならない
人手不足ではなく、時間帯ごとの配置が見えていない
見せられるもの:168時間 配置ビュー 02案件の利益が、締めてからしか分からない
見積・原価・入金が別の場所にあり、突き合わせが月末しかできない
見せられるもの:見積・原価・入金を1本に通した工事業務の仕組み 03ベテランの頭の中にしか、正解がない
文書がないのではなく、文書に聞けない
見せられるもの:マニュアルRAG 06古いシステムを、もう誰も直せない
システムが古いのではなく、仕様がプログラムの中にしかない
見せられるもの:業務ファイル棚卸しツールどのお困りごとから入っても、進み方は同じです。 会ったあとの進み方(宿題→見積→伴走→開発→保守・運用) にまとめています。 そもそもAIをどこから始めればいいか決まっていない場合は、 AXの現在地 (松尾豊教授のAX1〜5で自社の位置を決める)から読んでください。